
3.3.6.4 全体日程表
3.3.6,1、2及び3から現在の日程計画を表3.3.6−1に示す。
なおLAASの完成にはVHF周波数確保が必要であり、この為にはWAASの完成が必要と成っている。
このため、WAASの完成が遅れれば、LAASの運用が遅れる事は明白である。
3.3.6.5 MLSが必要とされた理由等
過去にILSの後継システムとしてMLSが必要とされた理由は、数多く有ったが、最大の課題は、ILSではFM波との干渉問題が有ること及びチャンネルが満杯であることであった。(ICA0のANNEX10では1998年1月1日以降にFM干渉対策受信機適用が標準となっている)。然し、これらの状況は欧州において切実でも、米国に於いては切実ではない(米国内においては、FM干渉対策受信機を要求され無い)。
又米国の気象条件も欧州のように厳しくはない。このため、早急に高カテゴリーシステム導入に積極的な英国、オランダとGPS楠強システム開発を待つ米国とに世界が2分されているのが現状である。
然し米国においても過去の軍用MLS契約に絡み、既にCMCが米国空軍にMLS受信機を1,100台納入している実績もある。
なお最近、AWA/INTERSCAN社が台湾の3箇所で飛行試験とデモを実施したり、中国・西安空港用に製造中等アジアの国において、MLS設置が計画されている様子もある。
一方我が国がMLSを必要とした状況は、FM波干渉やチャンネル間題ではなく、但馬空港や天草空港等コミュータ空港に於いてILSでは空港敷地の確保が困難場合が多く、経費が掛かり、又離島などで用地確保のため海を埋め立てるにしても、漁業権(生活権)や環境問題のため、設置が困難な場合に有効と考えられた。
3.3.6.6 考察
現状のAVAILABILITY,INTEGIRITY数値を見るとWAAS CAT1可能性は、非常に低いのでは無いか?精密進入・着陸システムとしては、LAASで実現される可能性が高いと思われる。
WAAS機上受信機のプロトタイプが予定通り1996年11月に完成しても、実際の機上に搭載して運航評価迄終了するには、相当は期間が必要である。又AWOPでの各種アーキテクチャの評価は、未完成の状態である。
高カテゴリー用に地上疑似衛星追加が予想されるが、そのシステム構成を表3.3.6−2に示す。又地上疑似衛星方式のため、電波干渉や妨害電波への耐抗性が弱い点も懸念される。
LAAS開発先進国である米国での現状課題や将来作業内容は解決に相当な期間を必要とし、計画通りの日程で解決するのは困難と思われる。
LAASの補正データ等を送信するデータリンク周波数として考慮されているILSやVORの廃止は、先ずWAASが次いでLAASの完成が必須である。廃止を書十画しているVORは、世界的に普及しており、米国内を一方的に廃止しても他の地域の足並みは相当遅れると思われる。
このため、この周波数を世界的にLAASのデータリンク用周波数として使用出来るには相当な
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